スウェーデンで3番目に人口の多いマルメ市から電車に揺られて30分。
シェブリングは、緑豊かな小さな街だ。
この街にある保育園、「stingsgarden  forskola」でもスヌーズレンは活用されている。

スヌーズレン活用の可能性(1)

スウェーデンの保育園は以前、社会福祉省の管轄であったが、1998年に幼稚園と統合され「就学前学校」と名称を変え、管轄も教育庁(日本でいう文科省)となった。
それには、女性の社会進出が進み、ほとんどの母親が子どもを保育園に預ける時代となったことが背景にある。

スヌーズレン活用の可能性(2)

ここは統合保育を行なっている就学前学校。


□□就学前学校「stingsgarden  forskola」での活用

この街にある「stingsgarden  forskola」は、保護者からとても人気のある就学前学校である。
ここに子どもを通わせるために、わざわざ引越しをしてくる家族もいるとのこと。
活動中の子どもたちにあふれる笑顔からも、その人気は垣間見える。

この園には健康な子ども、障害がある子ども、半々の児童が通園している。
それぞれの子どもたちが日々の活動をする建物は別れているが、全ての子どもが使える施設の1角に、リラックスを目的としたスヌーズレン環境としてベーシックな環境、ホワイトルームがある。
ルームとは言っても、一部屋ではなく、カーテンで仕切った一角のコーナーだ。
この園では障害の有無に関わらず、子どもたちが興奮した状態の時にリラックスするためにこのスペースを活用していた。
園長のマリー先生はこう語る。

スヌーズレン活用の可能性(3)

「現代の子どもたちは、どんな子でもストレスを抱えているからスヌーズレンが必要。
子どもたちは忙しい親の都合でここへ連れてこられて、お迎えが来たらバタバタと帰る。
子どもたちは、そのスピードについていくのが大変なんです。」

自然が溢れた地域であっても、子どものそばにいる「親」という環境がスピーディーであると、子どもたちはそのスピードについていくのが大変なのであろう。
それまでにこやかに園内を案内してくれていたマリー先生は、寂しさをのぞかせた。
マリー先生は続けてこう話す。

「本当はお母さんたちにもここを利用してほしいのですが、子どもを迎えに来るお母さんたちは早く子どもを家に連れて帰りたいので、入ってくれる人はほとんどいません。
少しでも子どもたちとゆっくり過ごしてくれたらいいのですが…。」

ワーキングマザーは家に帰ってからも家事という別の仕事がある。
子どもを迎えに行った先の保育園で、ゆっくりとしている時間などないのだ。


□□子どもたちの優しさを育むきっかけに

就学前学校で母親たちにホワイトルームを利用してもらうことは難しいとは言え、子どもたちにとってはリラックスに繋がるだけではない、副産物も生まれていた。
思い通りにいかず興奮してしまったり、ストレスがたまってしまった子がクールダウンする場所だと知っている児童たちは、泣いて手のつけられない状態になった子がいると、自然と誰かがここへ連れてくるのだという。
まだ言葉では他者をうまく慰めることのできない子どもたちの、小さな優しさを育むきっかけとしてもこのスペースは作用していた。







【スヌーズレンルーム体験】

スヌーズレン活用の可能性(1)


スヌーズレンを体験した保護者のコメント


     ★ 初めての場所には緊張してしまうのだが、すぐに慣れた様子だった(6か月女児)
     ★ いつもより活発に動いている様子だった(1歳男児)
     ★ 最近は身体が緊張して肩こりの子もいるので、とても良いと思った(2歳女児)
     ★ 初めての場所は苦手で癇癪を起こすが、とても楽しく遊んでいてびっくりしました (2歳3ヶ月男児)
     ★ 私自身も癒されリラックスしていたので、子どもも穏やかにしていた (1歳9ヶ月 男児)
     ★ 私も子どももリラックスして気持ちよくて眠ってしまった (1歳女児)


日本でもワーキングマザーが増えていますが、働く母親を支援する制度や環境はまだまだ十分ではありません。
私たちスヌーズレン・ラボでは、諸外国での活用の実態やスヌーズレンを体験した子どもたちの保護者の実感から、スヌーズレンを乳幼児の五感刺激だけではなく、子どもたちが、保育士・親・仲間・地域の方とのコミュニケーションを深める時空間として有効的に活用できる環境設定を提案していきます。

スヌーズレン活用の可能性(2)



                         
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