子育て支援センター・
児童館等
Childcare support centers, childcare centers, etc.
—児童館における活用事例—
One O’clock centre
【2012年調査】
One O’clock centreはイギリスの地方自治体Councilが運営する就学前児童を対象とした「One O’clock Club」の児童施設である。首都ロンドンWandsworth区にあるこのセンターでは、五感を刺激しながらのびのびと遊べる空間としてSensory roomが活用されていた。
通常児童館のような場では、歩き出す前の乳児と元気いっぱいに走り回る幼児が同居しているが、この施設では時間単位でSensory roomを貸し切り制にしている。
そのことにより、ずり這いを始めたばかりの赤ちゃんでも好奇心いっぱいに探索活動をすることができるのだという。
また、そうした環境であることから、乳児の保護者たちも安心して赤ちゃんの自発的な行動を見守ることができ、母親たちは皆リラックスした様子で柔らかいマットの上に座り込んでいた。
なお、2012年当時、「one o’clock centre」はWandsworth区に複数存在していたが、2020年の調査では全て姿を消していた。これにはイギリス国内で共働きの親が増えたため、母親と一緒に来て過ごすOne O’clock centreより保育園を増やすべきだという政府の判断によるものであったようだ。
こうした社会の流れも関連してか、2020年のロンドンでは別の児童施設に非常に多くSensory roomが導入されていた。
私たちの活動より
親子でスヌーズレンルーム体験
参加者の感想(抜粋)
- いつもより穏やかでイライラすることがなかった
(1歳男児母親) - 子どもは光や感触を楽しんでいた、私自身も癒されリラックスできた
(2歳女児母親) - 子育てに疲れた時に利用したい
(2歳3ヶ月男児母親) - 兄弟で体験したが、0歳の子がアクティブに動きまわっていた
(10ヶ月 男児母親) - 私自身も癒されリラックスしていたので、子どもも穏やかにしていた
(1歳9ヶ月 男児母親) - リラックスしていたのか、いつもより甘えてきて可愛かった
(6ヶ月男児母親)
《常設の空間が増えてきました!》
2018年、「さいたま市子ども総合センターあいぱれっと」でおそらく公的な子育て支援施設では初めて、障害の有無に関わらず親子が体験できる環境として、子育て支援施設にこの空間が設置されました。
2021年現在、これを機に日本の子育て支援施設でもどんどん拡がりを見せてきました。